国内公表(買取価格1gあたり)
金 12,885円 (-95)
プラチナ 5,445円 (+50)
NY市場(終値ドル/トロイオンス)
NY金 2,343.00ドル (-32.00)
NYプラチナ 1,010.80ドル (+3.60)

5/13、ニューヨーク市場の金は3日ぶり反落。始値2,369.10ドル、高値2,370.80ドル、安値2,337.60ドル、終値2,343.00ドル、前日比-32.00(-1.35%)。先週は主要な経済指標の発表はなく、新たな手掛かり材料に乏しかった。そんな中、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らの利下げに内向きな発言が相次いだ。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は「インフレを抑制するために長期に渡って金利を維持する可能性が高い」とし、「インフレの高止まりが続いた場合、必要に応じて金利を引き上げる」と述べた。論文では「インフレは直近に発表された四半期で横ばいで推移しており、政策が抑制的かは疑問だ」と記した。ボストン連銀のコリンズ総裁は「最近の経済活動とインフレ率の上振れは、インフレ率が持続的に2%に向かっているという確信を得られるまで、政策金利を現在の水準で維持する必要があることを示唆している」と指摘。「従来の想定より時間がかかり、忍耐強さが必要だ」と述べた。FRBボウマン理事はテキサス州での講演で「インフレ目標の達成に向けて慎重に進めるべき」とし、「インフレと闘う上で信頼性を維持することが何よりも重要だ」と語った。ボウマン理事は先週、「インフレ率は当面高止まりする可能性がある」とし、「インフレ率の低下が停滞、また上昇に転じた場合、政策金利を引き上げる用意がある」との認識を示した。ダラス連銀のローガン総裁は会議での質疑応答で「利下げを考えるには早すぎる」とし、「不確実性を解決しながら入手したデータを精査し、金融情勢の変化を見守っていく必要がある」と答えた。シカゴ連銀にのグールズビー総裁はイベントでの講演で「インフレ率が3%で失速しているという証拠はあまりない」とし、金融政策は「比較的抑制的だ」との見解を示した。アトランタ連銀のボスティック総裁はロイターとのインタビューで、今年利下げが開始できるかについて「依然として確信している」とし、「年内に何回利下げをするかではなく、最初の利下げをいつ実施するかを重視している」と説明した。一方、先週(04/28-05/04)の米新規失業保険申請件数は前週比2万2000件増の23万1000件となり、市場予想の21万2000件を上回った。失業保険継続受給者数は前週比1万7000件増の178万5000件だった。利下げに消極的な発言が相次ぐ中、労働市場の過熱感は和らいでいて、FRBによる早期の利下げが意識された。週明けはFRBジェファーソン副議長が講演で利下げに言及。「インフレ率が目標2%に向けて低下しているという証拠を求めている」とし、「確信が得られるまで政策金利を据え置くことが適切だ」と述べた。ニューヨーク・債券市場では米長期金利が上昇し、利息や配当を生まない資産である金の重荷となった。外国為替市場では金利差は当面開いた状態が続くとの見方が根強い。対ユーロでは逆相関を無視してドル売り優勢となり、ドル建てで売買される金は割安感が高まった。金は米利下げ見通しを背景としたリスクの分散先としての需要、ウクライナや中東情勢の懸念を巡る安全資産としての需要で底堅く推移した。5月14日9時30分現在、ロンドン金は2,330ドル台で推移しています。