国内公表(買取価格1gあたり)
金 22,462円 (+100)
プラチナ 8,595円 (+37)
NY市場(終値ドル/トロイオンス)
NY金 4,116.30ドル (-5.70)
NYプラチナ ドル 1,598.30ドル (-2.20)

11/11、ニューヨーク市場の金は小幅安で3日ぶり反落。始値4,124.00ドル、高値4,155.00ドル、安値4,102.80ドル、終値4,116.30ドル、前日比-5.70(-0.14%)。11月のドイツのZEW景況感指数は、市場予想を下回り、投資家心理の改善が一服した形となった。独ZEW研究所が発表した11月の経済期待指数は前月の+39.3から+38.5へ小幅低下。現況指数は−80.0から−78.7へやや改善した。ロイター通信など海外報道によると、投資家の間ではエネルギー価格や輸出低迷、政府の経済政策に対する不信感が根強く、慎重姿勢が広がっているという。業種別では化学・金属・銀行部門で見通しが悪化した一方、個人消費やIT、通信関連では改善が見られた。ユーロ圏全体の期待指数も+25.0と前月から上昇したが、域内の構造的課題はなお重く、ドイツ経済の回復力には疑問が残る。海外メディアは「慎重な楽観」と総括し、今後の政策対応の遅れが成長の足かせになる可能性を指摘している。米民間雇用サービス会社ADPの高頻度データは、「10月の月次では私的部門は42,000人の増加」と報じられた一方、週次の集計では「10月下旬にかけて週平均で11,250人の削減」との速報が市場で注目された。多くの海外メディアは両者を対置させ、労働市場の弱含みを強調する記事を載せたが、報道には整理すべき点がある。ADP月次と週次はカバー期間と推計手法が異なり、週次は予備的で変動が大きいこと、また今月は米国の政府機関閉鎖でBLSの公的雇用統計が停止されており、民間データへの注目度が高まっている点を多くの報道が補足している。市場反応(ドル下落、株価反応)や米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ見通しへの示唆を強調する報道もあるが、速報値の不確実性と季節調整・サンプル差を明記している記事ほどバランスが良い。総じて海外報道は事実を概ね正確に伝えつつも、見出しで「急落」や「深刻化」と強調しがちなので、政策判断や投資判断には月次確報およびBLS再開後の正式統計との突合が必要だ。11日のニューヨーク金相場は、前日比0.14%安の1オンス=4,116.30ドルで取引を終えました。アジア市場では一時4,155ドルまで上昇しましたが、米連邦政府機関再開への期待が高まる中、投資家は利益確定に動き、安全資産としての買いが一時後退しました。海外メディアは、米政府機関再開や早期利下げ観測を背景に、当初は買い優勢となったものの、市場は慎重な姿勢を強めていると報じています。全体として、政治的要因と金融政策の見通しが相場変動を左右し、投資家の間ではリスク回避の動きが後退したとの見方が多く示されました。金は依然として金融市場の不確実性を映す指標として注目されていますが、短期的な売買の材料が交錯し、方向感の定まらない展開となりました。今後の米経済指標やFRBの政策発表が相場の行方を左右すると見られています。