金は反発。米雇用指標軟化による利下げ継続観測で買い加速。

国内公表(買取価格1gあたり)
金 23,769円 (+240)
プラチナ 10,389円 (+417)
NY市場(終値ドル/トロイオンス)
NY金 4,373.90ドル (+41.60)
NYプラチナ ドル 1,938.10ドル (+62.60)

12/17、ニューヨーク市場の金は反発。始値4,333.50ドル、高値4,383.60ドル、安値4,330.70ドル、終値4,373.90ドル、前日比+41.60(+0.96%)。【ドイツIfo景況感指数】本日発表された12月のドイツIfo企業景況感指数は87.6となり、市場予想を下回った。海外メディアは、指数が前月から低下したことを受け、ドイツ企業の景況感が年末にかけて一段と慎重化していると伝えている。特に先行き見通しを示す期待指数の弱さが目立ち、高金利環境の長期化、外需の鈍化、エネルギーコストや人件費の上昇などが企業心理の重しとなっているとの指摘が多い。一方、現況判断は比較的底堅さを保っているものの、回復の兆しは乏しく、「景気は停滞局面から抜け出せていない」との評価が支配的だ。海外報道では、製造業を中心に受注環境の厳しさが続く一方、サービス業でも需要の勢いが弱まっていると分析。こうした状況から、ドイツ経済は当面、低成長が続く可能性が高く、政策支援や構造改革の必要性が改めて意識されているとまとめている。【米MBA住宅ローン申請指数】本日発表された米モーゲージバンカーズ協会(MBA)の住宅ローン申請指数によると、12月6日から12月12日までの週間指数は前週比で3.8%の減少となった。海外メディアは、前週に申請件数が増加していた反動や、年末を控えた季節要因が影響したとの見方を伝えている。内訳では、住宅購入向け、借り換え向けともに申請が減少し、特に借り換え需要は住宅ローン金利の高止まりが重荷となったと分析されている。30年固定型住宅ローン金利は依然として6%台で推移しており、借り手の慎重姿勢が続いている。一方、前年同時期と比べると申請水準はなお底堅く、住宅市場が急激に冷え込んでいるわけではないとの指摘も多い。海外報道では、今回の減少を短期的な調整と位置づけつつ、今後は米金融政策の先行きや長期金利の動向が、住宅需要の回復ペースを左右する重要な材料になると総括している。【ニューヨーク金先物相場】17日のNY金先物相場は、終値4,373.9ドル(前日比+41.6ドル、+0.96%)と高値圏で続伸した。海外メディアは、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げ観測と米雇用指標の弱さによる金利低下期待を主因に、安全資産買いが加速したと報じている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、「金利低下見通しが貴金属を押し上げ、新高値を更新」と分析。米雇用統計の失業率上昇と賃金伸び鈍化が、来年3回の利下げを織り込むとの市場コンセンサスを後押しした点を強調した。一方、トランプ政権のベネズエラ制裁強化や貿易摩擦激化が、地政学リスクを高め、金の逃避先需要を支えているとの見方が多い。ただし、報道の多くは「利下げ+景気減速+地政学」の定石ストーリーに偏り、年初来60%超の上昇後のバリュエーション過熱や、先物ロング過多への懸念は薄い。総じて、海外報道は上昇をマクロ・リスク要因で整合的に説明するが、高値圏の持続可能性検証は不十分。投資家は織り込み度合いを注視する必要がある。

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