金は反発。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果目前に控え買い戻し優勢。

国内公表(買取価格1gあたり)
金 23,238円 (+218)
プラチナ 9,211円 (+207)
NY市場(終値ドル/トロイオンス)
NY金 4,236.20ドル (+18.50)
NYプラチナ ドル 1,700.50ドル (+40.10)

12/9、ニューヨーク市場の金は反発。始値4,219.60ドル、高値4,251.70ドル、安値4,197.80ドル、終値4,236.20ドル、前日比+18.50(+0.44%)。【米JOLTS求人件数】米労働省の最新報告によると、10月の未充足求人件数は767万件に達し、前月の9月(765万8000件)から1万2000件の増加。市場予想の約715万件を大きく上回り、労働市場の需要の底堅さが想定外の形で確認された。ただし、求人の増加にもかかわらず、実際の採用数は鈍化。10月の新規採用は前月を下回る水準となり、雇用創出ペースは低迷。また、自発的な離職(転職希望者)の減少と、解雇のわずかな増加という傾向も観測され、「雇う意向はあるが、採用は抑制」「従業員が転職しにくい」という“停滞気味”の労働市場像が浮かぶ。この結果を受け、金融市場ではドルが対円で上昇。投資家の間では、今後の金融政策、特に米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げペースに慎重な見方が広がっている。総じて、求人全体では底堅さが確認されたものの、「求人が多くても雇用は伸びない」「労働市場の過熱ではなく“停滞”」との見方が現状の主流。過剰な楽観は禁物との評価が多い。【米景気先行指数】アメリカで発表された9月の景気先行指数(LEI)が前月比マイナス0.3%となった。この結果を巡り、海外メディアは「景気の先行きに警戒感」のトーンで受け止めている。LEIは、消費者信頼感、新規受注、住宅着工件数、株価など「先行性のある10指標」を総合して算出される経済の先読み指標であり、景気の転換点を示すバロメーターとされる。今回のマイナスは、直近で複数月にわたる低下傾向の継続を示すもので、過去にはこうした下落の後に景気減速や停滞が確認されたケースもあるため、投資家や経済アナリストの間では「リセッション警戒」の声が強まっている。ただし、過度な悲観一色ではないという慎重な見方もある。なぜなら、LEIはあくまで“予兆”を示す指標であり、実際の景気動向(雇用、消費、企業収益など)がどこまで影響を受けるかは別問題だからだ。たとえば、過去には複数月の低下の後でも景気後退に至らなかった例もある。総じて、今回のマイナス0.3%は「警告灯がともった」と言える。ただ、それだけで「確実にリセッション」という判断には至らず、今後の消費動向や雇用、企業投資など実質経済の動きを慎重に見極める必要がある、というのが現時点での妥当な見立てだと、多くの海外報道は結んでいる。【ニューヨーク金相場】ニューヨーク金先物相場は9日、米連邦公開市場委員会(FOMC)を目前に控えるなかで買い戻しが優勢となり、中心限月は1トロイオンス=4,236.2ドル(前日比18.5ドル高、+0.44%)と反発しました。米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始時期を巡り思惑が交錯する一方、市場では来年にかけた複数回の利下げ観測が根強く、実質金利低下への期待が金相場の下支え要因となっています。また、中東情勢など地政学リスクの長期化懸念も、安全資産としての金需要を下支えしていると受け止められています。もっとも、金価格は史上最高値圏にあり、高値警戒感やイベント通過後のポジション調整リスクも意識されており、市場では「4,200ドル台後半での高値保ち合い」との見方が強まっています。

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