金は5日続伸。12月の米利下げ期待や、景気減速懸念によるドル安で堅調。

国内公表(買取価格1gあたり)
金 23,131円 (+229)
プラチナ 9,114円 (+262)
NY市場(終値ドル/トロイオンス)
NY金 4,254.90ドル (+52.60)
NYプラチナ ドル 1,685.00ドル (+98.80)

11/28、ニューヨーク市場の金は5日続伸。始値4,198.60ドル、高値4,263.10ドル、安値4,174.60ドル、終値4,254.90ドル、前日比+52.60(+1.25%)。【ドイツ10月小売売上高】ドイツ連邦統計庁が発表した10月の小売売上高(実質、季節調整済み)は前月比▲0.3%となり、市場予想の小幅なプラスを下回った。海外メディアは、個人消費の弱さが再び浮き彫りになったとして、景気回復力への懸念を強調している。特にロイターなどは、物価指標の鈍化と合わせて「需要の停滞」が広がりつつあると分析。輸入物価の下落が企業コストの緩和要因となる一方で、賃金上昇の勢いが鈍いことから、消費者の購買意欲を押し上げる材料は乏しいとの見方が多い。また、小売業界団体は年末商戦に対しても慎重姿勢を示しており、今後の内需がドイツ経済の重しになる可能性を指摘する報道が目立っている。【ドイツ11月消費者物価指数】本日発表された11月のドイツ消費者物価指数(CPI、速報値)は、前月比で▲0.2%となり、物価はわずかに下落した。海外メディアは、エネルギー価格の落ち着きや需要の弱さを背景に「インフレ減速の兆し」と位置づけつつも、前年比ではなおプラス圏を維持している点に注目している。インフレ率が大きく崩れていないことから、デフレ懸念には直結しないとの分析が多い。一方、年末商戦を控える小売業界では、物価下落が消費マインドの慎重化を招く可能性も指摘されている。市場では、今回の数値を受けて欧州中央銀行(ECB)による金融政策運営への影響を探る動きが広がり、ユーロは発表後にやや軟調に推移したと報じられている。【ニュース金相場】28日のニューヨーク金先物相場は終値4,254.9ドルと過去最高値圏に迫り、月間ベースで4カ月連続上昇となった。海外メディアは「12月利下げ観測の高まり」「米景気減速懸念によるドル安・長期金利低下」を主因に挙げ、強気論調が優勢だ。ロイター通信などは、CMEのシステム障害後の取引再開で銀主導の貴金属急騰を指摘しつつ、需給・テクニカル要因をバランスよく整理。中立スタンスが目立つ。一方、金専門サイトは「ドル軟化続く限り上値余地」とトレンドフォロー推奨で強気バイアスが強い。ただ、既に前年比5~6割高の水準で利益確定リスクやポジション偏重は十分強調されず、楽観色が濃厚。日本の投資家は利下げ織り込み済みやテクニカル歪みを意識し、慎重姿勢が求められる。

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