国内公表(買取価格1gあたり)
金 22,586円 (-115)
プラチナ 8,411円 (-194)
NY市場(終値ドル/トロイオンス)
NY金 4,060.00ドル (-22.80)
NYプラチナ ドル 1,517.20ドル (-39.60)

11/20、ニューヨーク市場の金は反落。始値4,079.90ドル、高値4,109.60ドル、安値4,034.00ドル、終値4,060.00ドル、前日比-22.80(-0.56%)。【米雇用統計】米労働省は、2025年9月の米国の非農業部門雇用者数が前月比で約11万9千人増加したと発表しました。これはエコノミスト予想の約5万人を大きく上回る結果となりました。しかしながら、同時に失業率は4.4%に上昇し、2021年以来の高水準に達しました。また、7月・8月の雇用増が下方修正され、8月に至っては約4千人の雇用減へと見直されました。この報告は、政府機関の閉鎖により発表が6〜7週間遅れたもので、10月の雇用データは収集不能となり、11月分と合わせて12月中旬に発表される予定です。市場では、雇用増加が予想を超えていたものの失業率の上昇やデータの遅延が重なったことから、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月の利下げを見送る可能性が高まったとの見方が出ています。総じて、雇用市場は完全な回復を示してはいないものの、底割れもしておらず、政策判断には慎重な姿勢が求められています。【米新規失業保険申請件数】米労働省が発表した週次失業保険申請状況によれば、2025年11月15日までの週における新規失業保険申請(初回申請)は季節調整後で約22万件と、前週から約8000件の減少となりました。一方、11月8日終了週の継続受給者数は約197.4万人に増加し、雇用からの離脱後の再就職が滞る兆しを示しています。今回のデータは、10月に発生した政府機関閉鎖の影響を受け、同省が数週間にわたって申請データの公表を停止していた中での再開分となりました。新規申請件数の減少は雇用市場の急速な悪化を否定する材料とされる一方、継続受給者数の上昇は雇用回復力の鈍化を示す可能性があり、複雑なメッセージを発しています。アナリストは「雇用市場が直ちに崩壊しているという明確な証拠は出ていないが、楽観できる状況でもない」と指摘しています。こうした背景を踏まえると、米労働市場は引き続き守りの局面にあると判断され、今後の雇用報告や政策決定に向けて慎重な分析が求められています。【米中古住宅販売件数】10月の米中古住宅販売件数に関し、海外報道は小幅な持ち直しを強調している。全米不動産協会(NAR)発表によれば、既存住宅販売は前月比+1.2%の年率換算410万戸と、市場予想の408万戸を上回った。もっとも、販売水準は依然として低迷圏にあり、価格の高止まりが買い手の重荷となっている。販売価格中央値は41万5200ドルと前年同月比で上昇が続き、AP通信は「高金利局面の負担が残る一方、金利低下を見込む需要が下支えした」と分析している。地域別では中西部や南部が堅調だった一方、西部は減速傾向にある。ロイターは「雇用情勢の不透明感が市場の回復を鈍らせている」と指摘し、市場の改善はなおららつきが残るとの見方を示した。【本日のニューヨーク金相場】前日比0.56%安の1オンス=4,060.00ドルとなり、やや弱含みで取引を終えました。時間外取引では4,034ドルから4,109ドルまでのレンジで上下し、序盤は4,109ドル台まで上昇しましたが、ドル高意識による売り圧力で値を下げました。日足チャートは上下にヒゲを伴う陰線で、4,000ドルから4,100ドル台で値動きが停滞している状況が続いています。FRBの利下げ期待が後退したことが影響し、明確なトレンドは見られません。米9月の雇用統計発表後も特段の反応はなく、不透明感から安全資産としての金の買い需要は根強いものの、短期的には膠着状態が続く見通しです。