金 4,778円 (+42)

プラチナ 4,279円 (+37)

8/11、ニューヨーク市場の金相場は世界の株価下落を背景に3週間ぶり高値に上昇した。投資家は中国が景気の下支えに向けて実施した2%近い人民元相場切り下げの影響を見極めようとしていた。中国当局は低調な内容の経済統計が相次いだことを受け、人民元が約3年ぶりの安値水準に下落することを許容した。元切り下げを受けて金現物相場は一時急落、1オンス=1093.25ドルの日中安値を付けたが、その後切り返して3週間ぶり高値の1119ドルを付け、米東部時間午後3時14分(1914GMT)時点では0.4%高の1108.66ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月きりの清算値は0.3%高の1107.70ドル。マッコーリーのアナリスト、マシュー・ターナー氏は「これが『通貨戦争』の新たなラウンドであるとの懸念が金相場の追い風になっている」と指摘。元切り下げで世界経済の不透明感とリスクが増し、金相場に有利な状況だと付け加えた。FRBが今年、2006年以来となる政策金利の引き上げに踏み切るとの見方から、投資家は利子を生まない金への投資を減らし、ドル保有を増やしている。ハイ・リッジ・フューチャーズ(シカゴ)の金属取引ディレクター、デービッド・ミーガー氏は「利上げの延期、またはFRBが利上げをより辛抱強く待ち、(予想されている)9月よりも後にする可能性があるとの見方は、金相場のプラス材料として確かに考慮されている」と指摘した。しかし中長期的には、アナリストらは元切り下げが金相場を下支えるとは予想していない。元切り下げをきっかけに世界で通貨切り下げが相次ぐことは必至だからだ。ジュリアス・ベアの商品アナリスト、ワレン・クレイジッグ氏は「長期的には元切り下げは金にとって若干逆風だ。中国から見て金が少し割高になるからだ」と述べた。元切り下げはドルを押し上げ、米国をはじめ世界の株価に打撃を与えた。東京貴金属の金相場は5営業日続伸。終値は中心限月2016年6月先ぎりが前日比35円高の4407円、他限月は33~36円高。日中立ち会いは、10日のニューヨーク金が米早期利上げ観測の後退を受けて買われた地合いを引き継ぎ、高寄りした。その後は、為替のドル高・ユーロ安を反映したNY安に圧迫され、もみ合いながら上げ幅を削った。東京ゴールドスポット100の終値は33円高の4416円。銀は金の上昇に追随し、1円10銭~2円30銭高と4営業日続伸。白金も続伸。NY高を受けて高寄りした後、引き緩んだが、期先2限月は現在のNYの下げ渋りを眺めて上昇に転じ、日中始値付近で終了した。終値は65~72円高。パラジウムは反発。期先限月は高寄り後は伸び悩んだが下げ渋り、31~32円高で取引を終えた。8月当ぎりが40円高、10~2月きりは出合いがなかった。