金 5,232円 (-27)
プラチナ 5,149円 (-30)
1/21、ニューヨーク市場の金相場はほぼ横ばい。昨年8月以来初めて1オンス=1300ドルを超える水準に上伸した後、欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏国債を購入する量的緩和策を検討しているとの報道を受け、値を消した。あるユーロ圏筋によると、ECBの役員会は3月からの月当たり500億ユーロ(580億ドル)の国債買い入れを提案した。金融市場は22日のECB理事会をめぐり神経質になっている。大方がECBが量的緩和策を発表すると予想している。金現物は序盤に昨年8月15日以来の高値となる1オンス=1305ドルを記録。米東部時間午後2時41分(1941GMT)時点では、0.1%高の1294.61ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月きりは0.04%安の1オンス=1293.70ドルで終了。ECBの量的緩和をめぐる報道を受け、ドルは対ユーロで約1週間ぶりの安値を付けた。世界経済に関する懸念、ECBの景気刺激策導入見通し、ドル安を受け、金は一時、投資家の買い意欲の高まりを背景に1オンス=1300ドルを上回る水準を付けた。トレーダーらによると、世界最大の金上場投資信託(ETF)、SPDRゴールド・トラストの金塊保有量は1.55%増の742.24トンと、昨年10月29日以来の高水準を記録した。マッコーリーのアナリスト、マシュー・ターナー氏は「今月に入ってSPDRへの資金流入は、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和政策第3弾(QE3)への準備を一段と加速させていた2012年8月以来の高水準となっている。このため、ECBのQEも同様の影響を及ぼしている」と指摘した。世界経済の健全性をめぐる懸念も金の魅力を高めている。国際通貨基金(IMF)は20日、今年の世界の経済成長率見通しを下方修正したことを明らかにした。東京貴金属の金相場は5営業日続伸。終値は、中心限月12月先ぎりが前日比71円高の4917円、ほかは70~73円高。20日のニューヨーク金先物相場は安全資産としての買いに7日続伸。東京の日中立ち会いは、堅調なNY金と為替相場の円安・ドル高を受けて買いが先行した。その後は、円相場が日銀金融政策決定会合の結果を受けて対ドルで引き締まったことから、いったん上げ幅を縮小したものの、NY時間外がジリ高歩調をたどったことから再び買い戻された。先ぎりは継続足で1年9カ月ぶりの高値を付けた。銀は続伸。1円10銭~2円10銭高。白金も5営業日続伸。高寄り後はNY時間外の弱含みや円相場の引き締まりを受けて値を削ったが、午後に入り買い直された。12月先ぎりが58円高の4887円、他の限月は49~59円高で終了。パラジウムは続伸。46~66円高で大引け。