金 4,654円 (+19)

プラチナ 5,246円 (+1)

7/10、ニューヨーク市場の金相場は上昇し、一時は3カ月半ぶり高値水準となった。ポルトガル最大の上場銀行をめぐる懸念から安全資産を求める買いが入った。また、インド政府が金の輸入関税を過去最高水準のまま据え置いたことも影響。据え置き決定で、これまで金買いを手控えていた宝飾業者が市場に戻る可能性がある。米国と欧州で株価が下がる一方、安全資産とされる円は数カ月ぶり高値を付けた。ポルトガルの大手銀バンコ・エスピリト・サント(BES)への懸念で、投資家に新たな欧州銀行危機の可能性が浮上した。HSBC(ニューヨーク)の金属アナリスト兼シニアバイスプレジデント、ジェームズ・スティール氏は「欧州のソブリンリスクの最後の時期に金が力強く上昇したことがあったので、市場がこのように反応していることは驚きではない」とした上で、「金相場はここしばらく上昇傾向にあり、中東や欧州の地政学的危機や、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げがまだ先との見通しを示している中では、金相場の上昇をはばむ売り手はあまり多くはいない」と説明した。金現物は米東部時間午後3時20分(1715GMT)時点で、0.7%高の1オンス=1335.40ドル。一時は3月19日以来の高値となる1345.00ドルにまで上昇した。テクニカル分析担当者によると、金が1334ドルにあったチャート上の堅固な上値抵抗線を突破したことも金の上昇を支援した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月きりは1.1%高の1339.20ドルで引けた。バンコ・エスピリト・サント(BES)の筆頭株主であるエスピリト・サント・ファイナンシャル・グループ(ESFG)は、親会社エスピリト・サント・インターナショナル(ESI)をめぐる「重大な問題」を理由に、その株式と債券の取引を停止した。欧州の周辺市場で危機が波及した大きなケースとしては今年初となった。インド政府が10日の予算発表で、金の輸入関税を10%で据え置くことを決めたことも金相場を支援。宝飾業者筋は輸入関税の引き下げを予想して様子見姿勢を取っていたが、据え置き決定を受けて買いを余儀なくされた。マッコーリーのアナリスト、マシュー・ターナー氏は「今は、金に一つの大きな材料があるといった状況ではなく、多くの異なった要素が影響しており、ある日たまたまそれら全てがプラス影響にそろったということだ」と語った。東京貴金属の金相場は3日続伸。中心限月2015年6月先ぎりは前日比8円高の4338円、他限月は同9~10円高で取引を終えた。日中立ち会いは、9日のニューヨーク金先物相場高を受け、手じまい買いが先行して始まった。その後も、堅調に推移したNY金時間外に支えられ、強地合いを維持した。銀は8月当ぎりと期先3限月が同変わらず~20銭高で終了。白金は続伸。NY時間外高を眺めて買いが優勢となり、同25~31円高で大引けた。パラジウムは同3円安~8円高と小幅まちまち。15年6月先ぎりは2866円まで水準を切り上げ、年初来高値を更新したが、一本調子の上昇に対する警戒感が台頭し、買い一巡後は上値の重い展開となった。