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金は3日続伸で最高値更新。米連邦政府の一時閉鎖リスクや財政不安を意識。

国内公表(買取価格1gあたり)
金 20,077円 (+250)
プラチナ 8,353円 (-48)
NY市場(終値ドル/トロイオンス)
NY金 3,855.20ドル (+46.20)
NYプラチナ ドル 1,632.30ドル (+28.80)

9/29、ニューヨーク市場の金は3日続伸で最高値更新。始値3,788.80ドル、高値3,863.70ドル、安値3,785.50ドル、終値3,855.20ドル、前日比+46.20(+1.21%)。米国の全米不動産業者協会(NAR)が29日に発表した8月の中古住宅販売保留指数は、前月比で+4.0%と大幅に上昇し、指数値は74.7となりました。前年同月比でも+3.8%の伸びを記録し、市場予想を上回る結果となりました。地域別では中西部、南部、西部が堅調に推移した一方、北東部は小幅な減少を示しました。NARは、住宅ローン金利の低下が買い手の動きを活発化させたと分析しています。中古住宅販売保留指数は実際の売買成約に先行する指標とされ、今回の改善は今後数ヵ月の既存住宅販売の底打ち期待を高める要因とみられます。ただし、住宅価格の高止まりや在庫不足といった構造的課題は依然として重荷であり、地域間の回復のばらつきも鮮明です。雇用・所得環境の不透明さも踏まえ、急速な回復よりは緩やかな持ち直しが想定されます。一方、米労働省は29日、連邦政府が予算切れで一時閉鎖となった場合、10月3日に予定されていた雇用統計など主要経済指標の発表を延期すると発表しました。労働統計局は統計収集・公表業務を停止し、非必須業務はすべて停止する見込みです。失業保険申請の週次報告も州政府との調整が必要なため発表が不確定です。今回の措置は、議会が予算案を可決しない場合に備えた対応で、10月1日以降の政府機関閉鎖のリスクを反映しています。ニューヨーク・債券市場では米長期金利が4.14%台まで低下し、外利息や配当を生まない資産である金の強みとなった。外国為替市場でユーロは対ドルで上昇。金利差の縮小も意識されドル売り優勢となり、ドル建てで売買される金は割安感が高まった。本日の海外金相場は、1トロイオンス当たり3800ドル前後と史上最高値圏に達し、強い上昇基調を示しました。背景には、米連邦政府の一時閉鎖リスクや財政不安が意識され、安全資産としての金需要が高まったことがあります。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待が根強く、利回りを生まない金の相対的な魅力を押し上げました。ドル安基調も相場を後押しし、国際市場では資金流入が続いています。一方で、相場の過熱感に対する警戒感も強まっており、投資家の間では短期的な利益確定売りや調整局面入りへの懸念が浮上しています。加えて、利下げのペースや米経済の先行きに不透明感が残るため、金価格が高値圏で不安定な動きを見せる可能性も否定できません。今後は、米国の財政交渉やFRBの金融政策、さらに地政学リスクがどのように展開するかが、相場の方向性を左右する見通しです。

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