12月28日、ニューヨーク市場の金相場は下落し、実現していれば11月以来となった週間ベースでの上昇の可能性を打ち消した。米国で年末
に迫った「財政の崖」期限を前に、政治家らが土壇場の協議を行う中、その結果が待たれている。オバマ米大統領は米東部時間28日午後3時
(2000GMT、日本時間29日午前5時)からホワイトハウスで民主、共和両党の幹部と財政協議を再開する予定で、大半の市場は神経質になっていた。ド
ルは下げ、米国債利回りは2週間ぶり低水準となり、米株価の続落は約3カ月ぶりの長さとなった。政治家らは、総額6000億ドル規模の減税失効と歳出削減
が年末年始ごろに発動する事態を避けようとしている。与野党が妥結できなければ、米経済は「財政の崖」から転落し、景気後退に陥る可能性があるとエコノミ
ストらは警告する。米東部時間28日午後2時20分(日本時間29日午前4時20分)時点で、金現物相場は1オンス=1656ドル近辺で推移。27日の最
終買い呼び値は1663.29ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月きりは7.80ドル(0.5%)安の1655.90ドルで引けた。
金の現物と先物は今週、週間ベースで小幅な下落となっている。28日の下落が、24日から27日にかけて築き上げてきた上昇分を帳消しにした。相場はこの
ような予想外の振れを見せたものの、大半のディーラーらは、米財政危機に対するヘッジ手段と目されていたにしては、今週の金の値動きは小さすぎるといぶ
かった。メリーランド州アナポリスのアドリアン・デイ・アセットマネジメントのアドリアン・デイ氏は「金市場は現時点でどこに向かうかわからない状況だ。
休日の薄商いは明らかに相場をゆがめる影響があるが、その影響は、値動きを誇張する方向に働くはずであって、今週の様に抑えられた動きにはならないはず
だ」と語った。28日の取引で金先物相場の出来高は30日平均を約60%ほど下回っており、国際的な商品指数であるロイター・ジェフリーズCRB指数を構
成する19の商品では、特に薄商いの部類。それでも金相場は今年第1、第3四半期での上昇により、年初来では6%高となり、12年連続の値上がりとなる。
東京貴金属の金相場は4日続伸。中心限月2013年12月先ぎりは前日比53円高の4633円、ほかは同51~54円高で取引を終えた。日中立ち会いは、
27日のニューヨーク金の上昇や為替の円安を背景に高寄りし、その後は年末年始休場を控え、買い戻しと整理売りが交錯してもみ合った。銀はNY高を映し、
同80銭~1円80銭高と続伸した。白金は同18~30円高と上伸。NY時間外高と金の上昇を受け、買い戻し先行で始まり、その後は寄り値を挟んでもみ合
いが続いた。パラジウムは海外高を眺め、4日続伸となり、同42~74円高で大引けた。