12月21日、ニューヨーク市場の金相場は、前日付けた約4カ月ぶりの安値水準から反発して引けた。ただ、米国の「財政の崖」協議をめぐる不透明感が強く、今週の下落率は6月以来で最大を記録した。共和党は21日、年収100万ドル以下世帯の減税延長案の採択を見送り、年内の危機打開が難しいとの見方が広がった。今回の動きを受けて、投資家には金よりドルの方が安全資産として魅力的に映ったようで、ドル相場上昇につながった。金相場は当初、原油先物につれて下落。ただ、その後は買いが入り、1オンス=1656ドル付近と、前日終盤の1647ドルを若干上回った。しかし、引き続き200日間移動平均線の1663ドルを割れている。前日には1635.09ドルと約4カ月ぶり安値をつけた。週間ベースで見ると、2.4%安。下落率は6月24日以降で最大となった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場で、中心限月2月物は前日終値比0.9%高の1オンス=1660.10ドル。週間ベースでは2.6%下落した。サーハン・キャピタルのアダム・サーハン最高経営責任者(CEO)は「金相場が上がり基調に入るには、200日間移動平均(1663ドル)を回復するのが不可欠だ。それを実現できなかった場合、テクニカル的には1523ドルの安値に向かう」との見方を示した。スイスのUBSは調査リポートで「テクニカル的には明るい展望は見えず、地合いも良くない」と指摘した。三菱商事の金アナリスト、マシュー・ターナー氏は「財政の崖への警戒感から、投資家は様子見姿勢が強い。財政協議に金相場がどう反応するかは不透明だ」と話した。東京貴金属の金相場は3日続落。米金融緩和の長期化期待の後退を受けてNY金が下落した地合いを引き継ぎ、手じまい売りが先行して始まった。その後も下げ幅を広げたが、午後は同時間外相場の戻りに追随し、安値からは下げ渋った。銀は海外安を受け、同3円40銭~4円50銭安と下落。12月当ぎりは終日出合いがなかった。白金は3日続落。NY安を受けて安寄りし、その後も下げ足を速めた。終値は同104~116円安。パラジウムも同27~44円安と安い。12月当ぎりは約定されていない。